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「ブロー金型」メーカーとしてスタートしたインドネシア拠点KMI 現在では「6つの柱」で事業を展開

日本とインドネシアの位置関係のイメージ

皆さんこんにちは!インドネシア生活「20数年」になるKMI ジェネラルマネージャーのTashiroです。
今回は弊社KMIが、どの様な事業を展開しているかを是非ご紹介させて頂きます。

設立当初は「ブロー金型専門」のメーカーとしてスタートを致しましたが、現在ではいくつかの事業を展開出来る様になって参りました。

①ブロー金型事業
②射出金型事業
③真空金型事業
④仕上げ・加工機事業
⑤CAD・CAMデータ販売事業
⑥ブロー成形機販売事業

以上の様な「6つの柱」でKMIは事業を展開しております。
先ず初めに①番の「ブロー金型事業」についてお話させて頂きます。

インドネシア子会社KMIの工場内の写真

ブロー金型事業

ブロー成形ってご存じですか?

大まかに分類すると「プラスチック成形」で製品の中が“空洞”になっている物を言います。
車のエンジンルームの中にあるパイプの様な「ダクト」や、車内にエアコンの冷気を送り届ける「ダクト」がそれになります。その他には、車をスタイリッシュに見せる「スポイラー」や「リザーブタンク」、皆様が良く使われている飲料水容器の「ペットボトル」等もその製品群になります。

成形金型も少し特殊で、製品を真ん中で2つに割った様な形をしており、その金型に柔らかいパイプの状の樹脂材「パリソン」を金型で挟み込み、樹脂の内側にエアーを吹き込むことで、金型壁面に樹脂材を押し付けて形状を成形する方法です。

ブロー成形のプロセス②型締め・冷却

ダクト、スポイラー、ペットボトルすべて、この成形方法で生産されております。
詳しい内容については、

> ブロー成形金型の特徴とは? ブロー成形を製作する上でのメリット・デメリットを知ろう

こちらでも説明させていただいておりますので、閲覧頂ければ幸いです。

 

射出金型事業

プラスチック成形の大多数がこの成形になります。

この射出成形方法とは、ブロー成形の「吹く」と言う工法に対し、樹脂を「注入」する事により
成形を行う方法になります。
複雑な形状や曲がった形状などを、スライドシステム等を駆使して成形するやり方です。

射出成形工法のイラスト図

 

現在のKMIでは、内製/外製(国内、海外)を活用し対応をさせて頂いており、大きさは1,300t位が上限(クレーンの関係)で制作させて頂いております。

最も重要な設計プロセスは、まずはお客様の要望を聞き取り、インドネシアの現地チームにて設計を行います。
(重要な設計は、ブロー成形の場合は成形工程に起因することが多いですが、射出成形の場合は金型に起因する事が多いですね)

インドネシア子会社KMIの設計現場の写真

インドネシア子会社KMIの設計現場の写真

その後 日本側の(株)関東製作所へ転送し「成形困難箇所の変更依頼」「スライドシステムの見直し」を行います。

 

日本側には、長年に渡って射出金型設計/射出成形に携わって来た「スペシャリスト」が在籍しており、製品成形に向けてより精度の高い修正案や、構造提案を行うことが可能です。

合わせて、流動解析等のシステムを活用し、実際の成形シミュレーションとして、成形過程における溶融樹脂の流れを可視化致します。
この時点で今後発生すると予想される「問題点」等も洗い出し、可能な限り「手離れ」の良い金型作りを目指します。

 

切削、仕上げ、組立メンバーは、日本で多年に渡って研修をしており日本語も堪能です。
射出成形については、インドネシアでは成形機を保有しておりませんが、日本側では、金型製造から成形、品質まで一貫して行っております。

大手企業では断られがちな「小ロット」生産も得意としております。
是非一度 インドネシア、日本へもお越し頂ければと思います。

 

> 株式会社関東製作所ホームページへ

> 射出成形ラボサイトへ

 

真空金型事業

この成形方法は、①のブロー成形「吹く」の真逆のバキューム「引く」により、成形を行う方法になります。

皆様が毎日お使い頂いている「冷蔵庫」が一番メジャーな製品になります。
冷蔵庫の内側(白い部分)がそれになりますが、本体側の棚が有る冷蔵室/冷凍室、ドアーの卵やマヨネーズ、コカ・コーラを収める棚がそれになります。

日常生活に欠かせない一端を担う製品に多く使用されております。

その他では、自動車の外装アクセサリー(バンパー、フェンダー)やユニットバス、大型医療機器の外壁等にも使用されております。

成形方法は、シート状の樹脂材を温め製品形状に加工された金型に押し当てると言った感じですね。
それほど複雑な形状を出す事は出来ませんが、今後、建築材料(内装の壁など)にも使用されてくる可能性も出て来ていますよ。

 

真空成形のイラスト図

 

まとめ

弊社では、「吹く」、「注入する」、「引く」という、全く違った成形方法の金型を製作販売しております。
すべての金型で日本側との連携を取り、少しでも早くお客様の負担を軽減、そして品質の高い製品の提供を心がけております。

何かお悩みが有りましたら 先ずは一度ご連絡下さい。
お話を聞きながら良案を導ければと思います。
日本語が話せるスタッフも交えてインドネシアでの最善の形、スタートしましょう。

 

次回 残りの3つの事業についてもお話させて頂きます。
仕事、インドネシア生活等でご質問が有りましたら気軽にご連絡下さいね。

 

> インドネシアではブロー金型製作のパイオニア。関東製作所グループ、PT.KMIってどんな会社?

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